金利規制は古来より試みられてきたが,それは脱法の歴史でもあった。いかにして金利規制を守らせるのか,また,どのような金利規制が良いのか,そもそも金利は規制すべきものなのか,これらの諸点についても長年議論され続けていて,現在に至っている。 本稿では,(上)として明治初期から昭和10年代まで利息制限法の改正問題を中心にして,金利規制を守らせるために刑罰規定がどのように議論されてきたのか,その処罰規定の歴史的推移を帝国議会と昭和期の書籍,および当時の新聞記事から考察することを課題とする。
The regulation of interest rates has often been attempted since ancient times. I consider the historic changes in punishments decreed by the Imperial Diet through examining Showa period records and newspaper articles.