SERVE公開6周年記念インタビュー |  |
聖学院学術情報発信システム「SERVE」は2015年2月28日に公開6周年を迎えました。この間、SERVEの活動にご理解とご協力をいただいた皆様に厚く御礼申し上げます。 |
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  | 公開6周年記念として、政治経済学科教授 横山 寿世理 先生へインタビューを行いました。 |
<1. SERVEが6周年を迎えましたが、何か一言お願いします>横山先生: | もうそんなに経ったんだ、というのが正直な感想です。他大学と比べても、早くから始められた方ではないでしょうか。学内情報を蓄積しているんですよね? |
担当者: | そうですね。先生の研究成果や、各事務部署等が発行している報告書や資料を主に蓄積しています。 |
横山先生: | 報告書などを書く時、以前のものを参考にできますし、アクセスしやすいので、便利です。過去の情報や成果物を調べる際などに、よく利用しています。そういった意味ではアーカイブ的な性格も併せ持っている印象ですね。 |
担当者: | ありがとうございます。はい、設置当初から学内情報の蓄積というアーカイブの側面があり、それにリポジトリという学術研究成果の集積・公開要素を加えたもの、というのが現在のSERVEになります。 |
<2.これからのSERVEに期待していることはありますか?>横山先生: | 先ほどと重複しますが情報を蓄積しているのは助かります。これからも継続していって欲しいと思います。 |
担当者: | SERVEは反応が見えづらく、どのくらい利用されているか分かりにくいので、そう言って頂けるとありがたいです。 |
横山先生: | 見ている人は見ていていると思います。 卒論の時期になると、緑聖文化で過去の卒論の題目一覧を参考にしている学生もいます。中味も公開されると便利でしょうがそれは難しいのでしょうね。 |
担当者: | 博士論文は公開されていますが、卒業論文の本文公開は現在できておりません。いつかは卒業論文も公開できれば、という思いがあります。 |
<3.SERVEで公開されている論文について>横山先生: | キャッチーなタイトルなので、興味を持たれやすかったかもしれませんね。また一般の検索エンジンからもヒットできるので、読んでもらえる可能性が広がるので助かります。 |
担当者: | 確かに、SERVEからよりも一般の検索エンジンから多くアクセスされています。「この論文が読みたい!」というよりも「○○について調べたいなー」という漠然とした状態からの検索が多いのかな?とも思います。 内容に関して簡単にご紹介いただけますか? |
横山先生: | 元々「アイデンティティの社会学」のゼミ生が行ったアンケートが基になっているものです。卒業研究で毎年行っているもので、学生自身が設題を考えています。今回は「ゆとり世代のコミュニケーション能力」についての調査でしたが、よくできた内容だったので私の方でも再分析し、論文にまとめました。 |
担当者: | ゼミ生のまとめたアンケート調査結果も報告書として1冊にまとめられているのですね。こちらをSERVEに登録・公開していただくことは可能でしょうか? |
横山先生: | 是非お願いしたいですね。本人に確認がとれないので過去のものは難しいとは思いますが、今年度のものから登録していただけるようにしたいですね。 |
担当者: | よろしくお願いいたします。 そのアンケート調査からはどのようなことが読み取れるのでしょうか? |
横山先生: | 「ゆとり世代」と言われる年代はコミュニケーション能力が乏しいと考えられがちですが、むしろコミュニケーションにこだわって積極的にとっているということです |
担当者: | 世間一般で言われている内容からすると意外な結果ですね。 |
横山先生: | 実は社会学ではよく言われている論証でもあります。ただ、携帯やスマホを使い、SNSという新しい媒体を通して行っていることが特徴的であると言えるでしょう。SNSでもその時々でフェイスブックだったりLINEだったりと流行り廃りがあるようで、その比較をしてみるのもおもしろいかもしれませんね。 |
担当者: | コミュニケーションツールは時代時代によってかなり様変わりしていますからね。 |
<4.今後の研究について>横山先生: | 本来は集合的記憶論が研究対象です。最近はメディア系の論文が続いているので、違う分野のものも書いてみたいとは思っています。ただ、この分野も、友人関係のツールを知る上でおもしろいですし、新しい課題も見えてきたので、これからも研究は続けていきたいと考えています。また、アーカイブと集合的記憶論を結び付けた研究も話題になっているのでそちらも情報収集をしたいと考えています。 |
担当者: | 情報系以外でもアーカイブについて取りざたされるようになるのは個人的にはうれしいです。 |
<5.お勧めの本>横山先生: | 河島茂生先生編著の『デジタルの際』ですね。私自身も第4章を執筆しています。 SNSの発達とともに、バーチャル・オンラインの世界と、face to face ・オフラインの世界、二つの世界を意識した内容になっています。先ほども話していた昨年のメディア系のお仕事の一つですね。 |
オススメ |
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河島茂生 (編著) 『デジタルの際 : 情報と物質が交わる現在地点』 聖学院大学出版会, 2014.12. 図書館所蔵あり(2階推薦)007.3||Ka97 |
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SERVEも公開6年目を迎えました。この記念インタビューを迎えるたび、SERVEが続いているということを実感します。
今回は人文学部日本文化学科の横山先生からお話をうかがいました。世間一般のイメージとは違った学生のコミュニケーションに関して興味深いお話を伺えました。また、SERVEを利用していますという言葉は非常に励みになりました。これからもがんばっていこうと思います。(田y)
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