@article{oai:serve.repo.nii.ac.jp:00000180, author = {丸山, 久美子}, issue = {第4号}, journal = {聖学院大学論叢, The Journal of Seigakuin University}, month = {Feb}, note = {QOL(QUARITY OF LIFE)測定尺度を作成する時に欠かせない要因には死生観や国民性, 生活習慣としての文化がもっている普遍的な価値観がある。しかし, 現在作成されているWHO(世界保健機構)のQOL測定尺度にはこの要因が稀薄である。医療従事者は(特にホスピス関連)この要因を詳細に吟味検討してQOL尺度作成に関与していないのではないだろうか。西欧諸国では, 生と死を切り離して考えるのでそれぞれ別個の尺度を用いる。すなわち, QOLとQOD(QUALITY OF DEATH)の二つの尺度を別個に作成している。死に至る病に臥している重篤な患者に対する医療にはチーム・ワーカーとして牧師や神父等が病床に訪れ牧会カウンセリングが行われている。しかし, 日本ではQODを積極的に医療の中に組み込むことは殆どない。チーム・ワーカーに聖職者が皆無であり, 西欧諸国のように信じる宗教が90%同じだったり, 牧師や神父が生活に密着していないからである。形式的には仏教や神道の行事が習慣として定着しているとしても, 重篤な患者が僧侶や神主を病床に招いて「あの世」のことについて語ることを希望しない。日本人の魂の飢えが社会病理となって現れ, 宗教の必然性が説かれはするが, この問題は不問に付され, 医療の中で取り上げられる事は少ない。日本人の死生観は「生即死」の相即の原理から成り立つ。つまり, 生と死は連続しており, 別個に語られることはないと言える。しかし, 生死が連続している限り, 生が問題にされれば同時に死も問題の俎上にのぼる。生きることの意味を考えれば, 死ぬことの意味も同時に考えているはずである。そこで, 本研究はこれまで筆者が日本人の死生観の研究として世に問うた研究成果を徹底的に洗いだし, 「生と死」を連続的に取り上げるという意味からQOL評価測定尺度をQOLD評価測定尺度と命名し, 新たなQOL評価測定尺度の考察をすすめ, 日本における今後の医療の特徴を根本的に探求していく。}, pages = {359--375}, title = {QOLD評価測定尺度に関する基礎的研究 (II) : 死生観に関する比較研究}, volume = {第11巻}, year = {2000}, yomi = {マルヤマ, クミコ} }